【大阪の離婚弁護士が教える】不倫の証拠として配偶者のメールを転送することは違法か?

前回の記事で、配偶者の携帯電話からデータをコピーすることで得た証拠が、違法に収集した証拠として証拠能力が否定された事例を紹介しました。

今回は、その真逆の判断をした裁判例を紹介することにします。

 

【東京地裁平成21年7月22日判決】

 (9) 原告は,平成18年2月ころから,補助参加人が被告と不貞行為をしているのではないかと疑い始め,補助参加人に問い質したこともあったが,補助参加人は,原告の被害妄想であるなどとして被告との不貞行為を認めなかった。そのため,原告は,自分で不貞行為の証拠を集めるしかないとの思いを強くし,補助参加人の携帯電話を確認してみたところ,補助参加人と被告がメールのやり取りをしていることが分かったので,二女Bの協力を得て,補助参加人が入浴しているときや携帯電話を持たずに外出したときなどを見計らって,補助参加人の携帯電話に残っていた上記メールを数通ずつ二女のパソコンのメールアドレスに送信した。また,原告は,補助参加人のパソコンに被告を被写体とする上記写真のデータが保存されていることを知り,二女Bに頼んでこれをプリントアウトしてもらった。

(中略)

なお,補助参加人は,原告は,補助参加人との離婚を有利に進めるため,補助参加人の携帯電話とパソコンから私的な情報(メール及び写真)を盗み出したもので,原告の行為は,補助参加人のプライバシーを侵害する重大な違法行為であって,夫婦間であっても許されるものではなく,また,補助参加人の携帯電話から大量のメールを盗み出すことやパスワードを設定していた補助参加人のパソコンから情報を盗み出すことは,通常考え得る社会的に相当な方法では不可能であるから,補助参加人・被告間で送受信されたメール(甲2)及び補助参加人が撮影した被告の写真(甲5)は,著しく反社会的な手段を用いて収集された証拠であって,その証拠能力は排除されなければならないと主張する。しかしながら,原告が上記メール及び写真を取得した動機及び方法・態様は1(9)認定のとおりであって,その取得の方法・態様は,上記メール及び写真の民事訴訟における証拠能力を排除しなければならないほどに著しく反社会的なものであるとは認め難く,したがって,補助参加人の主張は採用できない。

 

この裁判例では、上記のとおり判断した上で、不貞行為を認定して、被告(不貞相手)に対して200万円の慰謝料の支払いを命じました。

 

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